婚活女子の教祖「東京タラレバ娘」の東村アキコ先生が語る「結婚するたったひとつの冴えたやり方」
東村アキコ先生がノリノリです。
結婚できないアラサー女子の悲哀を描いた
「東京タラレバ娘」がついににドラマ化。
世のアラサー未婚女子達の
「触れられたくないやわらかい場所」
にぶっ刺さりまくりのキラーワードが
全編を通して炸裂します。
◆女子会批判
そうやって女同士楽しくやればいいタラ。傷ついてるのを隠して、全てを隠してギャグにして、騒いで、傷なめあって、そうやって生きていくのも人生タラ。
◆まだ他に良い男がいると思っている女子に
あとから回ってきたウニに気をとられて、アジをスルーして。でも、よく考えたら私そこまでウニ好きじゃなかったなって、あとから気付く。
回転寿司なら取り逃がした皿もまた回ってくるけど、現実の男はそうはいかない。
◆友達の結婚式について
同級生からの結婚式の招待状を、不幸の手紙扱いしてみれば、自己嫌悪で今宵も酒が進みます。
まさに致死量。
一切の容赦がありません。
その批評性はオカルトの域に
達しているため、
最新刊が発売される度に、未婚女子周辺はザワつきます。
今回のドラマ化で、普段マンガを見る習慣のない
女性たちにも、この刃が届くことになるでしょう。
とても楽しみです。
しかし、この「東京タラレバ娘」では、
残念ながら、
こういった女子達に対して、
こうすれば結婚できる、という答えは提示されません。
処方箋は配られないのです。
当然だと思います。
それは事実上、この漫画の終わりを意味するからです。
とはいえ、「これは自分だ・・・」と思って
固唾を飲んでこの3人を
見守っている人ほど、
「じゃあどうすればいいのよ!おしえて東村先生!」
と思っていることでしょう。
実は今回、それに近い話を東村アキコ先生自身が
語っている記事がありましたので、ご紹介します。
東村アキコが語る「結婚するコツ」
2017年1月に発売された
「ダ・ヴィンチ」での
インタビューで語られた話です。
この方法は、先生自身も最近辿り着いたものらしく
「タラレバ娘の答え、ここにあり!」
とまで語られています。
結論からいうと
↓↓↓↓↓↓↓
アイドルオタクになれ
by東村アキコ(2017年1月時点)
ということらしいです。
本当にお疲れ様でした。
「ちょっと待てや・・・!」と思われている人も
多いと思いますので、紐解いていきます。
実際、これはかなりの卓見です。
「100%自分のことしか考えいていない」状態から脱出せよ!
タラレバ娘が陥っている「状態」について、
東村先生はまず、こう定義します。
独身の時って、24時間自分のことだけ考えている状態なわけですよね。主人公は自分で常にステージから降りられない。前髪を切り過ぎた中学生が「うわー! もう明日学校に行けない! 」って自意識が強すぎて悩む、みたいな状態がずっと続いているわけです。それってすごく大変なことだと思う。
[理想化された自分]という
強い自意識から逃れない限り、
結婚も含め、本当の意味での幸せは訪れない。
と先生は言います。
その方法はたったひとつ
「自分以外の人のことを考えている
状態を意識的につくること」です。
ここからアイドルオタクの話につながります。
私の周りで本当に幸せを満喫している人って、既婚も独身も関係なく、みんなアイドルが好きなの。彼女たちは求めるトキメキを全部アイドルに委ねていて、コンサートは疑似デートとして楽しんでいる。しかも、そこで夫や恋人をないがしろにするんじゃなくて、一緒にアイドル道に引き込んだりするんですよね。
そしてこの手法こそが、
結婚できない女子への処方箋になると、
実体験を通して先生は確信しています。
男性に求めるものを「分散」せよ!
実際、倫子たちのモデルにしている女の子も、趣味がない子ばかりで。でもその中の一人を私がK-POPアイドルにハメたら、友達だった男の子とあっという間に結婚したんですよ。分散されたんでしょうね。いろいろと。かっこいい男の子はアイドルを追いかけることで楽しめばいい。食べ物の趣味が合うとか、「アメトーーク!」を一緒に見られるとか、そういうパートナーがいれば十分楽しいんですよ、生活って。
巷でよく言われる
「理想が高い」「妥協しろ」
という婚活女子へのアドバイスが、
なぜ空を切るかというと、
そんなの無理だからです。
そんな簡単に自我が消せるのなら、
ブッダだってもっと早く悟りの境地に
辿り着けたはず。
東村先生が唱えるこの「ドルオタ最強説」が
とってもユニークなのは、
男性に対しての理想を下げるのではなく、
「分散」させることにあります。
自意識を消すのではなく「散らせろ」と。
単なる「ファン」ではダメ。
「手が届く」存在でもダメ。
決して成就しない相手に対して
「疑似だが限りなくリアル恋愛に近い」
のめり込み状態にもっていくこと
(=ドルオタ最強)。
ということだと思います。
これは、結婚だけじゃなく、
仕事にも、全てにおいて
水平展開できる考え方だと思います。
ジブリ鈴木敏夫プロデューサーも同じことを。
説明不要の、日本アニメ界最大の黒幕。
スタジオジブリの鈴木プロデューサーは、
仕事との向き合い方、という面で、
この自意識の問題をとりあげています。
スタジオジブリは日本最高峰のアニメーターが
集結している(現在、制作部門は解散)
アニメスタジオです。
そんな中でも「スタジオを辞めたい」と
鈴木さんに願い出る人たちも多いといいます。
その人たちに共通する特徴は
「よく頑張ってる真面目な人」
だと鈴木プロデューサーは言います。
このままでは自分を見失う、だから辞めたい、っていう人に対して、僕は何を言い続けたかっていうと、「理想が高過ぎるんじゃない?」って。これを言い続けたんですよ。要するに自分の理想とするある目標値があって、そこから現在の自分を見る、そんなふうに見たらすべてみすぼらしく見える。だからとりあえず目標とか理想の自分を置くのをやめてみたらって。
理想に向かって邁進する事を、
鈴木さんは決して否定はしません。
ただ、その生き方はしんどいだろう、と。
一回それを手放してみるのも手だよ、
と教えてくれます。
どうやら、この自意識というやつは
かなりの曲者のようです。
でも、東村先生の言うように、
「消すことができないなら、分散させよ。」
という考え方は、婚活女子だけでなく、
「全ての悩める人たち」にとって、
一筋の光明になる考え方なんじゃないかと思いました。
最後に、鈴木プロデューサーの名言をお届けします。
自分以外のことを考えている人生は本当に豊かである。